漢字の読み方!どっちの読みかわからない漢字は?

先日、人との会話の中で、

「重複」

というのを、私は、「じゅうふく」と読んで話をしていました。
すると、相手のほうは、「?」という顔をして、

「あぁ、ちょうふく、ね。」
と言い直しました。

私は、ずっと「じゅうふく」と読んでいたので、間違っていたのかなぁ…と思い、帰ってからネットで調べてみました。
すると、昔は、「ちょうふく」と読んでいましたが、現代では76%の人が「じゅうふく」と読んでいるそうで、辞書にも読みで「ちょうふく」と「じゅうふく」が載っている、と書かれていました。

でも、テストなどでは、「ちょうふく」と書くのが無難だという事でした。
どっちが正しい、というのではなく、時代と共に、そういう読まれ方も増えたので、辞書でも書き加えられたそうです。

そういう漢字はいっぱい日本にあって、「どっちの読みも正しい」ということを知らないと面倒だなぁ~と思いました。

前振りが長くなりましたが、どっちの読みもOK的な漢字やどっちの読みが正しいの?というのをこの際、詳しく調べてみることにしました。

 

スポンサーリンク

ややこしい読みの「漢字」例は?

dictionary2_kanji

それでは、一体どっちの読みが正しいんだ!?という漢字のオンパレードいきますよ~!^^

  • 重複
    ちょうふく」とも「じゅうふく」とも読みますよね。
    文化庁の調査では76%の人が「じゅうふく」が正しいと答え、「ちょうふく」が正しいと答えた人は20%しかいなかったという結果が出ているそうです。
    「ちょうふく」が本来の正しい読み方だったが、現在では「じゅうふく」も辞書に記載されるほど。
    最初「ちょうふく」しかなかった読み方に、後から「じゅうふく」が追加されたことを意味します。どちらの読み方でもOKです。
    一応どちらでも間違いではありませんが、より正しいとされるのが「ちょうふく」だそうです。
  • 早急
    もともとは「さっきゅう」と呼ばれていたのですが、「そうきゅう」と読む人が増えたそうです。
    「さっきゅう」が正しいとされていますが、「そうきゅう」と読んでも間違いとは言えません
  • 一段落
    話し言葉で「ひとだんらく」と読んでいるのをよく耳にしますが、これは誤りだそうです。
    いちだんらく」と読むのが正しいとの事。
    私は、ずっと「ひとだんらく」と読んでいました^^;
    親もそうでしたし、友人に聞いても「ひとだんらく」と言っていた人は多いです。
  • 施行
    一般的には「しこう」と読みます。
    ほかに「せこう」、「せぎょう」、「しぎょう」とも読みます。
    「施行」は政策・計画などを実行することという意味ですが、「せぎょう」や「しぎょう」と読む場合は、僧侶や貧しい人に物を施し与えることという意味もあるそうです。
  • 代替
    一応正解は「だいたい」。
    「だいたい」と読むのか「だいがえ」と読むのか悩みますよね。
    「だいがえ」は「代替」の重箱読み。
    ただ、「だいがえ」も一般的に使われることが多く、言葉の過渡期にあるといえるかもしれないそうです。
  • 続柄
    正しくは「つづきがら」。
    辞書には「ぞくがら」は続柄の俗な言い方、と書かれてあります。笑。
  • 大地震
    だいじしん」、「おおじしんどちらでも間違いではありません
    ちなみに,NHKの放送用語では「おおじしん」の方を標準としているようですが。
  • 世論
    せろん」とも「よろん」とも読みますが、一応どちらも正解との事です。
    この言葉の歴史を紐解くと、「世論」は「輿論(よろん)」の書き換えとして用いられた言葉なんだそうです。
    「よろん」 85.3%、「せろん」 14.7%の割合で、「よろん」と読む人のほうが多いそうですが、「よろん(輿論)」は世間一般の共通意見、「せろん(世論)」は世間のうわさや風評をあらわす言葉なので、「世論調査」等は「よろん」、世の中のうわさや風評をあらわす時は「せろん」と使い分けるべきだと考えている人もいるようです。
  • 貼付
    正しい読み方は「ちょうふ」。
    てんぷ」は慣用読みなんだそうです。
    私は、「てんぷ」と読んでいましたね^^;
  • 漏洩
    本来は「ろうせつ」と読みます。
    でも「ろうせつ」なんて聞いたことないですよね。
    実は「ろうえい」はあくまで慣用読みとの事。
  • 間髪
    かんぱつと読みたくなりますが、正解は「かんはつ」です。
    これも、私は、「かんぱつ」と読んでいました。
  • 年俸
    ねんぽう」が正解です。「ねんぼう」ではありません。
    俸が棒(ぼう)という漢字に似ていることから間違えやすいみたいです。
  • 首相
    しゅしょう」が正解。「しゅそう」ではありません。
  • 相殺
    そうさい」が正解です。「そうさつ」ではありません。
  • 遵守
    じゅんしゅ」と読みます。
    「そんしゅ」と読むのは間違い。
  • 御用達
    ごようたし」が正解です。
    慣用読みの「ごようたつ」でも間違いではないそうですが。
  • 御利益
    ごりやく」と読みます。
    「ごりえき」ではありません。
    ただし、利益は「りえき」、不利益は「ふりえき」と読みます。
  • 月極
    つきぎめ」が正解です。
    この漢字はよく見かけますね。「げっきょく」ではありません。
  • 他人事
    「たにんごと」と書いて、読み方は「ひとごと」です。
    「たにんごと」という読み方も慣用読みの地位を確保してきているみたいですが。
  • 凡例
    正解は「はんれい」です。
    凡は「ぼん」とも読みますが、「ぼんれい」ではありません。
    これも「ぼんれい」が慣用読みなのかも。この辺の判定は難しいそうです。
  • 汎用
    上の問題と似ていますね。「はんよう」と読みます。
    「ぼんよう」ではありません。
    これは凡と汎が似ていますし、凡庸(ぼんよう)という言葉もあるので、間違えやすいみたいです。
  • 完遂
    正解は「かんすい」です。
    「かんつい」と読んでしまう人は墜落(ついらく)の「墜」の漢字のイメージが強いのかも…。^^
    。。
  • 事由
    じゆう」が正解です。
    「じゆ」と迷うところですが、「じゆう」です。
  • 依存
    依存は「いそん」が正しいとされていますが、「いぞん」でも間違いではないそうです。
  • 固執
    固執は「こしゅう」が正しいとされていますが、「こしつ」でも間違いではない
  • 発足
    発足は「ほっそく」が正しいとされていますが、「はっそく」でも間違いではありません
    。。
  • 消耗
    「消耗」は、「しょうもう」ですよね?
    ところがですね、本当は「しょうこう」が正しい読み方なんだそうです@@;

    たしかに現代では「しょうもう」の方が一般的な読み方になっています。
    時代の変化とともに読み方が変わっていった一つの例です。

 

どうでしたか?^^
「え~~!!私の読み方間違ってたの!?」と思われた方、多かったのではないでしょうか?
最後の「消耗」に関しては、もう「しょうこう」なんて意味通じるワケない!!って思いましたからね^^;
まぁ、時代は変化しているって証拠です。

 

スポンサーリンク

 

なぜ、一つの漢字に読み方が二つあるのか?

 

なぜ、漢字に読み方が二つ以上あるのでしょうか?

それは、古代の日本には文字がなく、中国から漢字を輸入したので、一つの漢字に読み方が二つ以上あるのです。

ところが、漢字の発音は中国流ですが、漢字の表す意味と同じ概念を表す日本語が既にあったそうなんですね。
例えば「心(しん)」には「こころ」がありました。

 

日本人の凄いところは、一つの漢字に中国音(音)と日本音(訓)を当てはめて、二つの読み方をできるようにしたことなんだそうです。
というか、私的には、英語がローマ字ONLYのように、日本語もひらがなONLY、もしくはひらがなとカタカナONLYにしてほしかったですけどね^^;
こう言うと、ひらがなとカタカナだけだと、文字数が多くなって大変な事になっていた、な~んて言う人がいますけどね。

 

また、漢字を輸入したのは、朝鮮もベトナムも同じですが、訓読みを使用するのは日本だけで、朝鮮(韓国)もベトナムも一つの漢字の読みは中国音(自国流に訛ってますが)の一種類なんだそうです。

 

さらに、日本では呉音漢音唐音の3種類がありますが、朝鮮もベトナムも1種類との事。
訓にしても漢字に相当する日本語が複数あるときは、全部使うのです。

そして、例えば、「考」という漢字に「考える」というように振り仮名をつけて、動詞や形容詞を「漢字+かな」で表現するというのも日本独特です。

 

日本語の漢字には音読みと訓読みがありますが、 「 人 」 のように音読みにも、さらに読み方が何通りかある字が存在します。
音読みは中国語の読み方を日本語の発音でまねたものですが、もとになっている中国語の読み方そのものも何百年という期間を経て変化しています。
したがって同じ文字でも輸入された時期が異なれば発音も変わってくることになります。
これが 「 漢音 」 、 「 呉音 」 、 「 唐音 」 といった音読みのバリエーションとなったわけです。
では、同じ文字が時期をかえ、読み方をかえて何度も伝わるのはなぜでしょうか。
これは文字が単語の中に含まれた形で伝わるからだそうです。

 

漢字は時代によって読み方が変わっていきます。
最初は誤読とされていた言葉でも、後々それが標準の読み方となっていくこともあります。
このように誤読から標準の読み方に変化していった読み方のことを、

慣用読み

と言うそうです。

★漢字辞典はAMAZONでも購入できます♪全訳 漢辞海 第三版

 

まとめ

 

いかがでしたか?
現代では、いかに慣用読みが多いか認識するきっかけになったのではないでしょうか?

私は、今回調べてとても勉強になりました。

そして、ひとつわかったことは、会話では大体意味が通じればそれでOKだということです^^
間違った言葉を使わない人なんていないと思います。

間違いを指摘された側は恥ずかしい、と思うかもしれませんが、言った側は親切なのか自分が正しいことを知っていると誇示したいだけなのかわかりません。

ですから、あまり気にしないことです。
私的には、読み方を指摘する側は会話を遮っているので、KY(古いですが)なのです。笑。

そして、慣用読みは世間で大多数の人がそう読んでいる読み方。
8割もの人が慣用読みをしている漢字もあります。
むしろ、古い読み方に固執しているほうが時代についていけていません^^

読み方に縛られずに、会話を楽しめたらいいですね!^^♪

 

Bookmark (0)
ClosePlease login
スポンサーリンク
Facebook にシェア
Pocket

コメントは受け付けていません。